早苗A EX 戦闘前

早苗「うーん、さっきまで鳥の形をしていたのに今は空飛ぶ獣……」
早苗「なんなのかしら？あの生き物は」
早苗「ＵＦＯに乗っていたんだから、まず間違い無くエイリアンだと思うけど」
早苗「…… 何か聞こえる……」
早苗「鳥の様な、獣の様な、赤ん坊の様な･･････ 叫び声の様な、笑い声の様な」

ぬえ「聖救出、おめでとう！」
ぬえ「まさか、飛倉が妖怪退治を専門とする人間の手によって集まるなんてね」

早苗「あ、謎の発行物体発見！」
早苗「貴方がUFOに乗っていたエイリアンね！」

ぬえ「残念でした」
ぬえ「私は鵺、正体不明がウリの妖怪よ」

早苗「あれ、そういえば日本語だわ」

ぬえ「エイリアンじゃ無いですから」
ぬえ「それとも何かしら？ 私より、エイリアンの方が怖いとでも？

早苗「貴方、誰です？」

ぬえ「だから鵺だって」

早苗「ぬえ･･････？ どっかで聞いた事があるような」

ぬえ「あら、有名じゃなかったのね、私」

早苗「まあ、宇宙人じゃなければ退治するだけです ってUFOは何だったのかしら？」

ぬえ「UFOは、貴方の知識が生んだ想像の産物よ」

早苗「へ？ でも、沢山見たわよ」
早苗「確かに円盤型UFOでした 古典的な」

ぬえ「古典的なのは貴方の心」
ぬえ「しかし、古典的な人間なのに私を知らないなんて･･････残念ね」

早苗「まあ良いです 妖怪なら退治しないとね！」

ぬえ「私の正体を知らないのは有難いわね」
ぬえ「でも、怖がってくれないと私の心は餓える」

早苗「もう妖怪には驚きません！」

ぬえ「妖怪の恐怖を忘れた人間よ！ 正体不明の飛行物体に怯えて死ね！！」

早苗A EX 戦闘後

ぬえ「ま、まさか、幾ら長い間眠っていたからといって こんな小娘にやられるとは･･････」

早苗「だから、もう妖怪には負けませんよ！」

ぬえ「私も焼きが回ったかねぇ 地上の人間はもう夜を恐れないのかな」
ぬえ「仕様が無い、煮るなり焼くなり好きにするがいい」

早苗「って、別に煮たり焼いたりする目的があって戦った訳じゃないんですけどね」
早苗「あのUFOは何だったのか 何故、白蓮さん達はUFOに見えなかったのか」
早苗「そういう事を調べようと思っていただけで」

ぬえ「ふん、私は正体不明の妖怪」
ぬえ「正体不明のタネを飛倉に仕掛けたのよ」
ぬえ「そのタネは、見る者の頭の中で理解できる物へ変換して見せる力がある」
ぬえ「貴方は、正体不明の浮遊物をUFOと認識したから、UFOに見えた」
ぬえ「飛倉が飛ぶ事を知っている者達には、飛倉の破片に見えるって訳」

早苗「じゃあ、UFOは頭の中の映像って事？ で、何でそんな事したのかしら？」

ぬえ「ムラサ達の邪魔にもなるし、人間も怖がらせる事が出来る、予定だった」
ぬえ「でも、貴方は怖がってくれなかった」
ぬえ「それに、貴方の力で結局ムラサ達の手助けをした形になってしまった」

早苗「UFOは人類の憧れですよ」
早苗「怖い訳が無いじゃないですか」

ぬえ「今の人間は、正体不明な飛行物体を恐れないのね」

早苗「ええ、古い傘が飛んでいても驚かない時代ですから」

ぬえ「仕様が無い、こうなったら正体を明かして暴れた方が怖がるかも知れないな」

早苗「あ、その時は本格的に退治しますよ」